LANとWANの違いとは?初心者向けに意味・仕組み・使い分けをやさしく解説

LANとWANの違いを初心者向けに解説するアイキャッチ。LANは会社や家庭など限られた範囲、WANは離れた拠点などをつなぐ広域ネットワークとして示した図。 はじめてのIT担当
LANとWANの違いや意味・仕組み・使い分けを初心者向けに解説
この記事は約7分で読めます。

「これはLAN側の設定ですか?WAN側の設定ですか?」

そう聞かれても、LANとWANの違いがよく分からず戸惑った経験はありませんか。

どちらもネットワークに関する用語ですが、指している範囲が異なります。この違いを理解しておくと、社内のネットワーク構成をイメージしやすくなります。

この記事を読むと、次のことが分かるようになります。

  • LANとは何か理解できる
  • WANとは何か理解できる
  • LANとWANの違いが分かる
  • 有線LANと無線LAN(Wi-Fi)の違いが分かる
  • ネットワークトラブル時の基本的な確認の考え方が分かる

難しいネットワーク設計の話には触れず、まず全体像をつかむことを目的に解説します。

LANとは?

LANとは、家庭や会社など、比較的限られた範囲の中にあるネットワークのことです。

たとえば、オフィスの中で複数のパソコンやプリンターがつながっているネットワークは、LANにあたります。

「同じ建物やフロアなど、比較的限られた範囲の中で機器同士をつなぐネットワーク」というイメージを持っておくと分かりやすいでしょう。

WANとは?

WANとは、地理的に離れた場所や拠点などをつなぐ、広い範囲にわたるネットワークのことです。

たとえば、本社と支社が離れた場所にあり、それぞれのLANをネットワークで接続して利用する場合、その拠点間をつなぐネットワークはWANの代表的な例です。

初心者のうちは、

  • LAN:比較的限られた範囲のネットワーク
  • WAN:離れた場所をつなぐ広域のネットワーク

と整理しておけば十分です。

LANとWANの違い

ここまでの内容を整理すると、次のようになります。

  • LAN:家庭や会社など、比較的限られた範囲のネットワーク
  • WAN:離れた拠点などをつなぐ、広い範囲のネットワーク

大きな違いは、ネットワークがカバーする範囲です。

LANはオフィスや家庭など比較的狭い範囲で使われ、WANは離れた拠点などを接続するために使われます。

LANとWANの違いを、LANは限られた範囲のネットワーク、WANは離れた拠点などをつなぐ広域ネットワークとして比較した図解。

身近なLANの例

普段の業務の中でも、LANは身近な存在です。

たとえば、次のような機器がLANにつながっていることがあります。

  • 社内で使われているパソコン
  • 共有で使われているプリンター
  • 社内に設置されているファイルサーバー
  • Wi-Fiで接続しているスマートフォンやノートパソコン

同じLANにつながった機器同士では、ネットワークを通じてデータをやり取りできます。

会社で何気なく使っている共有プリンターやファイルサーバーも、LANを利用している身近な例です。

WANの身近な例

WANの代表的な例として、離れた拠点同士をつなぐネットワークがあります。

たとえば、本社と支社それぞれにLANがあり、その2つを通信事業者のサービスなどを利用して接続するケースです。

これによって、離れた場所にある拠点同士でもネットワークを通じて通信できるようになります。

ここで注意したいのが、

「WAN=インターネット」ではない

ということです。

インターネットは、世界中のさまざまなネットワーク同士が相互につながった巨大なネットワークです。

一方、WANは離れた場所や拠点などを接続する広域ネットワークを表す言葉です。

WANを構成する方法には、通信事業者が提供するネットワークサービスを利用する方法や、インターネットを利用して拠点間を接続する方法などがあります。

そのため、

「WANとインターネットは関係が深いが、同じ意味ではない」

と覚えておくとよいでしょう。

ルーターとLAN・WANの関係

異なるネットワーク同士の通信を中継する役割を持つのがルーターです。

家庭や小規模オフィスなどで使われるルーターでは、

LAN側 → ルーター → WAN側

という構成をよく見かけます。

たとえば、

  • LAN側:社内のパソコンやプリンターなどがあるネットワーク
  • WAN側:インターネット接続サービスなどにつながるネットワーク

という構成です。

このイメージを持っておくと、「LAN側」「WAN側」という言葉を理解しやすくなります。

ただし、実際の企業ネットワークはより複雑な構成になることもあります。

ルーターの詳しい役割については「ルーターとは?」でも解説しています。

「LAN側」「WAN側」とは?

ルーターの設定画面などを見ると、「LAN側」「WAN側」という言葉が出てくることがあります。

家庭や小規模オフィスで一般的なルーターでは、ルーターを境にして次のように考えると分かりやすいでしょう。

  • LAN側:家庭内や社内などのネットワーク側
  • WAN側:インターネット接続サービスなど、外部のネットワークにつながる側

たとえば、社内のパソコンが利用するネットワーク設定はLAN側に関係し、インターネットへ接続するための設定はWAN側に関係する場合があります。

ルーターを境に、社内や家庭のネットワークをLAN側、インターネットなど外部につながるネットワークをWAN側として示した図解。

IPアドレスの基本的な仕組みについては「IPアドレスとは?」もあわせてご覧ください。

有線LANと無線LAN(Wi-Fi)の違い

LANには、ケーブルを使ってつなぐ「有線LAN」と、電波を使ってつなぐ「無線LAN」があります。

  • 有線LAN:LANケーブルを使って機器を接続する
  • 無線LAN:電波を使って機器を接続する

Wi-Fiは、無線LANで広く使われている技術です。

どちらもLANを構成する方法ですが、接続方法が異なります。

一般的に、有線LANは安定した通信を確保しやすく、無線LANはケーブルを接続せずに利用できるため、機器を配置しやすいという特徴があります。

それぞれの特徴に合わせて使い分けられています。

LAN・WAN関連でよくあるトラブル

社内ITの現場では、次のようなトラブルが発生することがあります。

  • 社内のパソコンやプリンターにはつながるのに、インターネットが使えない
  • インターネットにはつながるのに、社内の共有フォルダにアクセスできない
  • 特定の拠点とだけ通信できない
  • Wi-Fiにはつながるのに、社内システムが開けない

こうした症状を確認するときに、

「社内のネットワーク内では通信できているのか」
「外部のネットワークへは通信できているのか」

と分けて考えると、原因を切り分ける手がかりになります。

ただし、症状だけを見て「LANの問題」「WANの問題」と断定することはできません。

DNSやルーティング、ファイアウォールなど、ほかの要因が関係している場合もあります。

トラブル時の基本的な確認

ネットワークトラブルが起きたときは、次のような順番で確認すると状況を整理しやすくなります。

  1. 社内の他の機器と通信できるか確認する
  2. インターネット上のサイトへ接続できるか確認する
  3. ipconfigで自分のパソコンのネットワーク設定を確認する
  4. 必要に応じてpingなどで通信状況を確認する
  5. 他のPCでも同じ症状が発生するか確認する
  6. 分からなければ管理者・ベンダーへ相談する

たとえば、社内の機器とは通信できるのにインターネットへ接続できない場合は、社内LANの外側を確認する手がかりになります。

逆に、インターネットには接続できるのに社内の特定機器へ接続できない場合は、社内ネットワーク側を確認する手がかりになります。

ただし、これだけで原因を断定することはできません。

自分のパソコンの設定確認には「ipconfigとは?」、疎通確認には「pingとは?」もあわせて活用してください。

また、IPアドレスの自動割り当てに関わる「DHCPとは?」、別のネットワークへ通信するときに関係する「デフォルトゲートウェイとは?」も、LANとWANを理解するうえで関連の深いテーマです。

社内IT担当が覚えておくこと

最低限、次のポイントを押さえておきましょう。

  • LANは比較的限られた範囲のネットワーク
  • WANは離れた場所や拠点などをつなぐ広域ネットワーク
  • WANとインターネットは同じ意味ではない
  • 家庭や小規模オフィスのルーターでは「LAN側」「WAN側」という言葉がよく使われる
  • トラブル時は、社内と外部のどこまで通信できているかを確認する

まとめ

LANは、

「比較的限られた範囲のネットワーク」

WANは、

「離れた場所や拠点などをつなぐ広域ネットワーク」

と覚えておけば、初心者のうちは十分です。

また、家庭や小規模オフィスのルーターでは、「LAN側」と「WAN側」という言葉もよく使われます。

ネットワークトラブルが起きたときには、LAN・WANという言葉だけで原因を決めつけるのではなく、

「どこまでは通信できていて、どこから通信できないのか」

を確認することが大切です。

社内IT担当として押さえておきたい基本用語をまとめて確認したい方は、「社内IT担当が最初に覚えるIT用語30選」もあわせてご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q. WANとインターネットは同じものですか?

同じ意味ではありません。

WANは離れた場所や拠点などを接続する広域ネットワークを指します。

インターネットは、世界中のさまざまなネットワーク同士が相互につながった巨大なネットワークです。

Q. 自宅のWi-FiもLANの一種ですか?

はい。

自宅のWi-Fiで構成されたネットワークも、LANの一例です。

Wi-Fiは無線LANで広く利用されている技術です。

Q. LANとWANのどちらが問題か分からないときはどうすればよいですか?

まずは、社内の機器と通信できるか、インターネットへ接続できるかをそれぞれ確認してみましょう。

「どこまでは通信できるのか」を整理することで、確認する範囲を絞りやすくなります。

それでも判断できない場合は、確認した内容をまとめて管理者やベンダーに相談してください。

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